なぜ「ニキビ治療で治らなかった」になるのか?
キレイな肌=正常に形成された角質層です。
私たちが住む環境は、細菌、ウイルス、バクテリア、紫外線、チリ・ごみ、化学物質など、さまざまな刺激に囲まれています。
そして、私たちがこのような環境で生命を維持するには、これらが体内へ侵入することを阻止し、これらを無害化しなければなりません。
そのための機能があるのが「皮膚」です。
これらの刺激から身体-ひいては細胞-を守るために皮膚は表面に「角質層」という、たった0.02ミリの「バリア」を作ります。
このバリアは14日掛けて死滅した角質細胞が重なり合い、その隙間を細胞間脂質が埋め、それぞれの細胞にはNMFというアミノ酸が水分を抱え、角質層の表面を皮脂膜が覆い、細菌の増殖を抑制します。
このような皮膚表面を「作ることができる」のならあなたのお肌は、すでに「キレイ」で、トラブルも起きる理由はありません。
しかし、主に体質を基礎とする敏感肌質、および間違ったスキンケアの継続を行うとこのような皮膚表面は形成できなくなります。
このような構造を作れなくなると、皮膚は角質層を14日掛けて作っている「場合ではない」という緊急の危機的状況になります。
すると、本来14日掛けて作られるはずの角質層は数時間で形成されます。
されますが、それは「正常な」といえるものではありません。
十分な熟成期間を経ていない角質層はアミノ酸、脂質などの不足により、正常なバリア機能を持っていません。
そしてこれが乾燥状態の角質層です。
すると、皮膚はまた大急ぎで角質層を作ります。
これが毛穴をふさぎ、皮脂分泌を増加させ、細菌が増え放題となり・・・・
という流れの中で、ニキビも増加し続け、にきび跡も消えず・・・
という結果につながります。
そして、ピーリングをはじめとする、さまざまな美容治療は、このような流れを「ストップし、正常に回復させる」ということを、はじめから目的とはしていません。
ニキビが「でき続ける」という問題の解決には「正常な角質層を作れるようになる」という過程が不可欠です。
しかし、ニキビケアやニキビ治療、エステティシャン、また多くの化粧品メーカーの活動は正常な角質層形成を目標としていませんから再発やニキビ跡に悩む結果となり、「何度治してもよくならない」→「治らない」という結果となるのです。
そしてもっとも怖いのは、多くの方法は「治らない」だけではなく、このような皮膚が抱える問題を、より複雑に悪化させるリスクを、あなたに強いることです。
そしてそのリスクはもちろん語られることはありません。
焼いたり、溶かしたり、活性化させる、などの方法では正常な角質層を形成・維持することは「不可能」です。
「知らなかった」でも、あなたの責任はありませんがそれでも結果を引き受けなければいけないのは、あなた自身です。
問題をしっかり把握して、正しい目的と方法を身につけられることが肝心です。