京都マンガミュージアムで養老孟司に標本作りを学ぶ
この日のつづきです。
もともと「夏休み、子ども対象」です。
最初の30分講演で、 残りの時間は標本作りという予定。私は「もっとお話聞きたい!」と思いつつ、「早く手を動かしたい!」と思いつつ。(会場の子どもたちは30分も人の話を聞いてられないご様子でしたが。)
小学生の頃、昆虫標本を作りましたが、「ちょっとよく判らない小さな虫」が大量発生。それ以来、標本はやってませんでした。これからリベンジです。
–講演箇条書き
- カビ対策・甲虫の場合、虫自体にカビは生えない。体に残った汚れに生える。洗剤に漬ければ汚れごとカビは取れる。標本自体も柔らかくなって良い。
- 小さな虫・針を使わず紙に貼る。アラビアゴムの糊を水で溶き、筆で紙に塗る。そこに虫を貼り、乾燥後紙ごと切り出す。その紙を針でさすことで、本体を傷つけない。裏側を見たい時などは、水で糊を溶かして取り出す。
- 形を整える時、多少パキパキ音がしても気にしない。
- しなやかにさせたい時は、アイロンのスチームなどで。
- 針は真ん中に刺さず、左右にずらす。刺した針が出る側に、足のないように気をつける。
- 生物の中心線にはモノがない。真ん中が端っこのようになっている。
- オープンして2~3年までの田舎(山中など)のコンビニは夜行くと穴場。虫の宝庫。但し数年過ぎるとそうでも無くなる。
- 「虫の国境」がある。フィリピンから石垣島、西表島は虫が同じ。人間とちがう国境がある。
「中2の頃に作った標本が、今も残っている。
60年も前のもの。
虫を捕まえた場所、その風景、その時の風向きも思い出させてくれる。それだけ人生が増える。
だから虫を捕るだけじゃなくて、それを標本にして、ずっと残してほしい。そうすると人生がずっと楽しくなる。」
実はサインをねだったり、著書の内容で質問したいこともあったのですが、「夏休み・こども・昆虫」のイベントです。「ああ、あんまり大人がでしゃばるのも子どもたちに悪いしなあ」などとご遠慮しておりましたが、気がつけば最後はなんだかサイン会・撮影会の様相を呈して来まして、我が家も慌てて並び。
みなさん標本箱にサインしていましたが、私はこれに。