夏休み

terakaz
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2017年1月6日

昨年、おととしと「養老孟司の昆虫標本教室」に子供を連れて参加してから、意外と次女が虫捕りにハマり、今年は5月ごろから昆虫採集にちょくちょく行っています。


夕方などに葉っぱを叩いて捕れる虫、夜中に山中の街灯やコンビニに寄ってくる虫が主なターゲットです。熊も怖いですからあまり山の中までは入りません。

図鑑を読み漁っているせいか、カミキリムシやゾウムシといった、わりあいにマニアックな虫も欲しがりますし、たまにクワガタを捕って満足している様子だったので、カブトムシには興味が薄いのかと思っていました。

ところがある晩、虫捕りの帰りの道中
「お父さん、ウチな、ほんまはカブトムシが欲しいんや。」
と言い出しました。

とは言え、近所の小さい山ではカブトムシのような人気の虫は捕まえにくく、とくに小さい子を連れて取りやすい環境を探すのはわりに一苦労です。

逆に今ではスーパーでもカブトムシが売っています。売り場でカブトの入った飼育セットを見ながら「ほしいなあ。でもやっぱり自分で捕まえたいなあ。」といいます。

仕方がない。ということで、良さそうな木がある場所や街灯の種類などを地図で調べて、場所を絞って、夜な夜なカブト探しをしました。

すでに一か所、カブトムシの死骸(野良猫に食べられているのです)がたくさん転がっている街灯を見つけていて、その近辺に良いポイントがあるはず、と見当を付けた場所に行ってみました。

夜の9時半ごろ見当をつけたポイントへ向かうと、田舎の夜道らしく、民家の明かりもほとんどなく、真っ暗な中に街灯がぽつんぽつんとあります。こういう場所では虫は街灯に集中しやすいのです。

そして見当をつけたポイント付近に近づくと、向こうから大きな網を持ったオジサンが暗がりを歩いています。

「あ、ここ確実にいる。大当たり。」
と確信しました。

と同時に煩悩が脳裏をよぎります。

”せっかく見当が当たったのだから、「お父さんすごい!大好き!尊敬する!と娘が思った夏休み」のためには、このおじさんは見て見ぬふりでスルーして、カブトを探す方が良い。”

一瞬悩みましたが、車を降り、「こんばんは。ここはカブト捕れるんですか?」と声をかけました。

これで「どうだ。お父さんはすごいだろう。お前の為に色々調べたのだ」と威張る機会は損失しました。

しましたが、「二人で困っていた状況」を「先生の弟子」になることで救われるという、より良い機会を得ることができました。

実際カブトを分けていただいたり、虫が集まる時間帯や、怒られない駐車ポイントや、あれこれ色々教えていただきましたし、子供に「困った時に声をかけていい人と、頼らない方が良い人」を感覚的にでも経験させたことは良かったと思います。

たぶん親子でいい経験ができたのだと思います。

そんなこんなで多い時は近所に配るほどカブトムシが増えましたが、秋が近づくにつれ、少しずつ数も減ってきました。

そして今度は「卵から育てる」らしいです。
何年か前に幼虫をもらってきて、さなぎまで行って失敗しています。
今度は上手く行くのかどうか?

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